bend sinister

2012/10/2

▼ベートーヴェンのピアノ三重奏曲第7番「大公」を聴く。▼ピアノ三重奏曲というジャンルのなかで最も重要なレパートリーであるにも関わらず、ちゃんと聴くのは今回が初めて。▼村上春樹の『海辺のカフカ』のなかで、星野青年が立ち寄った喫茶店で耳にして以来お気に入りの一曲として登場する。▼『海辺のカフカ』もベートーヴェンも好きなのに、その時はなぜか聴こうという気がおきなかった。▼このたび改めて聴く機会を持つことになって、ベートーヴェンにはぼくが知らなかったこんなに素晴らしい作品がまだあったのかと驚嘆している。▼ヒロイックな第一楽章、瞑想的な第三楽章、いずれもこれぞベートーヴェンの室内楽!という充実した内容となっている。▼ぼくが聴いたのはスーク・トリオによる2回目の録音盤。▼70年代の録音に関わらず、DENONによる初期デジタル録音のためにヒスノイズが存在しない。▼強奏時の鋭角的な響きが若干気になるところもあるが、まずは優秀録音といって間違いないと思う。▼とくにピアノの音が美しくて、録音のせいか、奏者のせいか、おそらくその両方だろう。▼LP時代の内容そのままなので、「大公」1曲のみの収録時間は40分にも満たないが、深い満足感を与えてくれるディスクだ。

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by ok-computer | 2012-10-02 18:27 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
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