bend sinister

村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』

▼村上春樹の『ダンス・ダンス・ダンス』を読了。▼これは初期三部作の続編で、ぼくはまだ『羊をめぐる冒険』は読んでいない(持ってはいるのだけど)のだが、まったく違和感なく読むことができた。▼おそらく村上春樹の長編小説はどれも、途中から始まって途中で終わるような作品ばかりだからなのだろう。▼ぼくの村上作品に対する評価というのは、世間一般的なそれとは異なるようで、『ノルウェイの森』は二度読んでみても積極的に嫌いだと言えるような作品だったし、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』は嫌いではないにしろそれほど素晴らしいと感じることはできなかった。▼そして、この『ダンス・ダンス・ダンス』は世評的にはあまり宜しくない作品らしいのだが、逆にぼくはとても気に入った。▼もしかしたら『海辺のカフカ』と並んで、ぼくにとっての村上作品ベストを争う位置を占めるかもしれない。▼他人からあまり理解されないという、主人公の下らない冗談を含めて、とにかく読んでいて楽しい。▼そして、ビーチ・ボーイズ、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、カルチャー・クラブ、トーキング・ヘッズ、ラビン・スプーンフル、ジョン・コルトレーンなどなど、全編に渡ってたくさんの音楽が鳴り響いている。▼改めて思うのは、パラレル・ワールドに対する執拗なまでのこだわりで、これは『世界の終り~』『ねじまき鳥クロニクル』『アフターダーク』『1Q84』などにも共通する部分であり、村上作品を読み解く重要なポイントになるのかもしれない。
[PR]
by ok-computer | 2013-03-23 20:23 | | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : https://bends.exblog.jp/tb/18874859
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]