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マルタ・アルゲリッチ&フレンズ『Live From Lugano 2010』

▼マルタ・アルゲリッチ&フレンズによる『Live From Lugano 2010』を聴く。▼タワーレコード・オンラインのセールで入手した(現在は品切れ)ものだが、3枚組4時間に渡ってたっぷりと楽しませてもらった。▼収録された12の作品のうち、アルゲリッチが参加したものは5つに留まっており、特にCD3ではまったく彼女の演奏は聴けないので、アルゲリッチのファンにとってはどうなの?と思わなくもないが、演奏の善し悪しの分からないぼくにとってはまったく問題にならない。▼以下、収録曲について。▼オープニングはルノー・カプソンとアルゲリッチによるシューマンのヴァイオリン・ソナタ第1番。▼これまでにも聴いてきた作品だが、今回ようやくというか、こんなに良い曲だったのか!と理解することができたような気がする。▼この間、シューマンの室内楽にいくつか触れて、その語法に馴れてきたこともあるのかもしれない。▼そのシューマンの『ブンテ・ブレッター』という作品の主題を用いたブラームスの変奏曲は初めて聴いたが、ちょっと冗長に感じられる部分もなくはないが、なかなかの拾い物。▼アルゲリッチの独奏によるショパンの協奏曲第1番は一般的にはこのアルバム最大のウリなのかもしれない。▼ショパンのピアノ協奏曲なんて!とバカにしていた(すみません)時期もあったが、こうして改めて聴いてみると、まあ普通に良い作品ではあるのかもしれない。▼CD2のリストの『レ・プレリュード』の作曲者による2つのピアノ版は、ぼくの勘違いでなければ、このアルバムに収められたアルゲリッチの演奏のなかで唯一他に録音のない曲だと思う。▼バルトークの『2台のピアノと打楽器のためのソナタ』はスティーヴン・コヴァセヴィチとの元夫婦共演による演奏。▼コルンゴルト、グラナドス、シュニトケという3人の作曲家によるピアノ五重奏曲が収められているのもこのアルバムの聴き所(いずれもアルゲリッチは参加していないが)。▼コルンゴルトの作品は彼のアメリカ亡命前のものだが、第1楽章の主題などは後の映画音楽を彷彿とさせるような甘いテイストが感じられる。▼グラナドスは初めて聴く作曲家で作品だが一度聴いただけでも理解できる分かり易い曲で、機会があればこの作曲家の別の作品も聴いてみたい。▼お馴染み(?)シュニトケのピアノ五重奏曲は、こうして並べて聴いてみると、現代音楽的というか20世紀音楽の響きがはっきりと感じられる。▼特に第3楽章の中間部で弦楽のみになってうねるように高まっていく部分が気持ち良い。▼シューマンやバルトークの作品と並べても遜色ないというか、個人的なことを言わせてもらえればこのアルバムのハイライトである。

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by ok-computer | 2013-09-02 22:27 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
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