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『恋しくて Ten Selected Love Stories』

▼村上春樹編訳『恋しくて Ten Selected Love Stories』を読了。▼「愛し合う二人に代わって」「ジャック・ランダ・ホテル」「モントリオールの恋人」の三編が気に入った。▼村上氏のノーベル賞受賞は今年も叶わなかった代わりに、この本に収められた「ジャック・ランダ・ホテル」の作者であるアリス・マンローが受賞したということで、只では起きないというか、すごい偶然というか、いや、これこそ才能が才能を呼んでいるというべきなのだろう。▼『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』には否定的な意見も多く、ぼくもそれに近い感想を抱いたが、テレビに出たり、都知事になったり、都知事を辞めたりといった「作家」もいるなかで、いくら有名になっても必要以上に人前に出たりせず、あくまでも作家(あるいは翻訳家)としての人生をまっとうしている点については感服せざるを得ない。▼だからこそ、「恋するザムザ」などという、カフカの『変身』の後日談のような作品を書いたとしても軽く笑って許してあげよう。

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by ok-computer | 2013-12-28 21:41 | | Trackback | Comments(0)
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