bend sinister

ジャパン『Quiet Life』

▼ジャパンの『Quiet Life』を聴く。▼最近はロック系CDの感想が多いので、これはいかん!とプロコフィエフの交響曲第2番を繰り返し聴いていたりしたのだが、惹起される感情を言語化するまでには至らず、結局頭をすっきりさせるために聴いたジャパンのCDについて書く。▼昔も今も人気の高い日本以外の国においても、このバンドに対する再評価の機運が高まるのではと個人的にずっと予想しているのだが、まったくその気配がない。▼バンド名やデヴィッド・シルヴィアンの見た目の麗しさといった、音楽以外の要素に飛びついてしまったのは、これまた昔も今も変わらない日本人気質だが、ことこのバンドに関しては日本人の嗅覚は正しかったのだと思いたい。▼以前にどこかで書いたことがあるが、ぼくはシルヴィアンはソロよりもジャパン時代のほうがずっと好きだ。▼坂本龍一やロバート・フリップ、それにホルガー・チューカイといった知的なミュージシャンとのコラボレーションを重ねた経験は彼を息の長いアーティストにしたかもしれないが、ポップ・スターとしての可能性を大幅に縮めてしまった。▼『Quiet Life』には、彼が気難しい音楽を演り始める前のポップでストレンジな魅力が全開だ。▼電気仕掛けのロキシー・ミュージックといった雰囲気のバックトラックに、シルヴィアンのヴィブラートのかかったヴォーカルが妖しく絡むこの世界が、その後デュラン・デュラン程度のバンドにしか引き継がれなかったのはつくづく残念に思う。

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by ok-computer | 2014-03-12 23:19 | 音楽 | Trackback | Comments(2)
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Commented by 望郷珈琲 at 2014-03-19 22:18 x
お久しぶりです。回顧するにはストレンジすぎるし、再評価?というのが、
わたしのJAPAN に対する思いです。
個人的には”Gentlemen Take Polaroids” をよく聴いてます。特に”Swing” が好きかな。
“Quiet Life” では”In Vogue” です。
バンドの内側ではいろいろあるでしょうが、デビシルがすべてを握っています。
多様で才能あふれる彼ですから、セルフプロデュースをすると、どこまでも行ってしまうのでしょう。
最近の難解さは、そこに問題があると思っています。
彼の近作ではNine Horses 名義の作品が好きです。ぜひ聴いてみてください。
Commented by ok-computer at 2014-03-20 21:16
コメントありがとうございます!

「三月は獅子のようにやって来て、羊のように去っていく」というイギリスの諺があるそうですが、社会人の端くれとしてそれを実感する毎日、というか本当に羊のように去ってくれるのだろうかと心配にもなるのですが、音楽を聴いていてもなんとなく落ち着かず、イマイチ身体に染み込んでこないような気がします。

JAPANの『Gentlemen Take Polaroids』、いいですねー。
ぼくはミーハーなのでタイトル曲が好き、あと「Taking Islands in Africa」も。

デビシルのソロは『Brilliant Trees』と『Gone to Earth』のアナログ盤を持っていましたが、手放してしまいました。ちょっと勿体ないことをしたかもしれません。ソロになってからでは「Bamboo Houses」「Bamboo Music」「World Citizen」などの坂本龍一とのコラボ曲が好きかも。Nine Horsesの音源も入っている『Victim of Stars』を聴いてみるのもいいかもしれません。