bend sinister

最近聴いたもの。(アーケイド・ファイア、ハイドン、ドビュッシー)

▼アーケイド・ファイアの『Reflektor』。▼前作『The Suburbs』は一般的な受けは良かったが、個人的にはまるでクラッシュのレコードでも聴いているような暑苦しさを感じて、イマイチ馴染めなかった。▼やはりこのバンドも、「1stが最高傑作」として後々語られるようなアーティストになるのかと思っていたが、このアルバムはかなりいい。▼元LCDサウンドシステムのジェームス・マーフィーをプロデューサーとして迎えたことが話題だが、とくにDISC2は彼を起用した効果が如実に表れていて、ところどころシンセの音色がニュー・オーダーっぽくなるのが面白かった。▼何よりテクノビートの導入で前作の暑苦しさが軽減されたのが良い(でもまだ暑いが)。

▼シギスヴァルト・クイケン指揮ラ・プティット・バンドによるハイドンの交響曲集。▼クイケンの演奏はスッキリと見通しのよいもの。▼ピリオド楽器の必然性を理屈ではなく聴感として納得させてくれる。▼収録された作品のうち、交響曲第98番については以前も触れたが、やはり素晴らしい交響曲であって、クラヴィーアのソロがあるのも面白いし、標題がついていないことが何とも悔やまれる。▼そして、交響曲第97番もそれに劣らず優れた作品であることが分かったのが今回の収穫。▼なんというか、ハイドンは向こうからはなかなか声をかけてはくれないが、こちらから近づいていけば、汲めども尽きぬ滋味豊かなものを与えてくれるような存在だという気がする。

▼アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリによるドビュッシー『前奏曲第2巻』。▼問答無用の名曲集である『第1巻』に較べ、この『第2巻』については雲をつかむようなアブストラクトな曲が多い印象があって、これまであまり親しんでこなかった。▼ところが先日、BSで放映されていたピエール=ローラン・エマールによる同曲の演奏を聴いたら、これまでになくすんなりと耳に入ってくるような気がして、その後改めてミケランジェリのCDを聴いてみた。▼まったくのド素人なので偉そうなことは言えないが、ミケランジェリの演奏はエマールのそれよりも叙情的であるように聴こえる。▼そして、今までが嘘みたいにつるつると曲が頭に沁み込んでくる。▼クラシック音楽の場合、何度聴いてもなかなか理解できない作品は多いが、それが何かのきっかけ(何であるかは分からない)によって突然理解できるようになることの快感。▼それは音楽を聴くことによって、もしかしたら音楽を聴くことによってしかもたらされない悦びなのかもしれない。

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by ok-computer | 2014-08-22 22:05 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
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