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音楽の海岸

ヴィキングル・オラフソン『フィリップ・グラス:ピアノ・ワークス』

1984年アイスランド生まれの、この新進気鋭のピアニストは、フィリップ・グラスをミニマル・ミュージックの巨匠としてではなく、ポスト・クラシカルの元祖的な存在として扱う。

このような切り口もあったのか!と目を(耳を)開かされるような気分。グラスの特徴であり欠点でもある(と個人的には考えていた)旋律の叙情性がこのような解釈だと、オセロ・ゲームで一列に並んだ黒がすべて白に反転するかのように、すべて良い方向に作用する。

クリスタルなピアノの響きも美しく、正直言って、同時代的にはもう役目を終えた作曲家だと思ってたフィリップ・グラスを見直す契機をも与えてくれた、素晴らしいディスク。



by ok-computer | 2018-09-09 00:00 | 音楽 | Trackback | Comments(0)