お目当ての作品、「manebi-tear-」は2点1組になっていて(それ以外の作品も2点1組のものが多いのですが)、そのうちの1点は映像でも紹介されたように、ノミでガラスに衝撃を加え、一瞬でヒビを表出させたもの。ご本人にお聴きしたところ、ガラスは3枚重ねになっていて、真ん中のガラスにヒビを入れるようにしているとのことで、衝撃の加え方や気温などの条件によっても違ってくるそうですが、どのようにヒビが入るのかはある程度予測できるようになったとのことでした。もう1点は、ヒビを幾何学的な造形に置き換えて、それを江戸切子の技法で自らカットを施しているそうです。
アートを鑑賞する際に、事前にたくさん情報がインプットされていると、余計なバイアスがかかることがあって、良かったりも悪かったりもしますが、今回の場合はそんなことが瑣末に思えるくらい、圧倒的な美しさを湛えた作品でした。
「manebi」以外の作品は小さな別部屋に纏められていたのが少し勿体ないような気もしましたが、いずれもクオリティの高いものばかりだと思いました。







